チェーンソー研修の振返りと訓練の考え方
きこりプロジェクト主催のチェーンソー研修、本年度の第1回を7月16日の土曜日に開催しました。基礎コースに8名、伐木コースに1名で、ほとんどの方が今回初参加でした。たった1日の中に、相当な内容を盛り込んだ充実の内容だけに、忘れないうちにノートを見直したり、基本動作を復習・訓練する方もいらっしゃるかと思います。メンテナンスや目立てのノウハウ、伐倒の基礎的な知識や技法などについては教本の貸出もありますので、希望される方は事務局までお申し出を。
いつでもどこでもできる姿勢訓練の方法
さて、練習の方法はさまざまですが、あいた時間でかんたんにできて、しかも効果が高いのが姿勢の訓練。野球、テニス、卓球の「素振り」を思い浮かべてみてください。イメージとしてはあの素振りです。振ることはしませんが、フォームをチェックするのです。チェーンソーを持ち、そこに木があるようにイメージして、立ったりしゃがんだりしながら、姿勢をチェックしてみる――というやり方です。
初心者向けではありますが、慣れた方でも、気づかなかった自分の癖がわかることも。
下の図(チェック①)は立った状態での基本姿勢。ただ、実際にはかがんだり、膝をついてしゃがんだりが多く、山の地面は平らではありませんから、この通りにいきません。ただバットの素振りと同じで、実際に球を打たなくても、この基本と次の図のフォーム(チェック②)を繰り返すと上達=安全な操作につながるものです。
3つの姿勢とチェーンソーの持ち方
チェーンソーを持って木に向かうときには、チェック①の立ち姿勢のほか、中腰、膝つきと、あわせて3つの基本姿勢があります。
中腰は膝つきとほぼ同じで、膝つきが優先ですが(中腰のほうが難易度は上)、実際の伐倒場面では斜面の状況や伐倒方向などさまざまな要因でよりよい姿勢を選択します。チェーンソーの持ち方の練習では、チェーンソーの傾き(角度)を確かめながら姿勢も正していきますが、こればかりはエンジンをかけて縦置きした丸太を切る(チェック②のB)のがいちばんです。
チェーンソーの選び方その1
「持っていないけど、何を買ったらいいのか」「買い替えたほうがいい?」――そんな質問にこたえ、連載してみる1回目です。
使う人によるという面があまりに大きく難しいのですが、いくつかの考え方を紹介していきます。
考え方ー❶軽いものがいい
標準的なもので4〜5kgあるチェーンソー。持つだけでなく、エンジンで振動しているものを一定の角度で保持しつづけるのは体力がいります。山の斜面を他の道具も含めて持ち歩くことを考えてもそう。ただ軽いものはそのぶんパワーが低い。でも、最初の1台はそれでいいという考えを次に。
考え方ー❷小排気量のメリット
目立てがきちんとできているかいないかが、小さなものだとはっきり出ます。また、フォームの訓練途上でも癖を修正しやすいのです。その他ありますが、上達には小さいほうがいいということ。
排気量25cc〜35ccクラスですが、将来大きなものが必要になっても、サブ機として汎用性が高く、頻繁に使いやすいことでメンテナンスの知識と腕も上がります。
例1―スチールのMS-201
▲写真はスチールのMS-200(現行機種はMS-201)。35ccクラスで勧める人も多い機種。
例2−共立のトップハンドルソ―
▲共立のトップハンドルソ―(現行機種CS252T)は50㏄クラスの半分の重さで乾燥重量2・5㌔。